生産者情報 Vol.7

Producer Vol.7

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アルマン・ルソー

ジュヴレ・シャンベルタンのトップ・ドメーヌ

ジュヴレ・シャンベルタンにおいて、最も尊敬を集めるドメーヌがアルマン・ルソー。

18世紀初頭、心無いネゴシアンによって不正なブレンドが横行しており、商慣習上タブー視されていた元詰をアルマン・ルソー氏がダンジェルヴィル、グージュ、グリヴォらと組織を結成して1915年頃に実現。ネゴシアンに樽で売るのをいち早く止めてブルゴーニュワインの品質向上に大きな貢献をしました。

 

1959年にアルマンが自動車事故で急逝したため、息子のシャルルがドメーヌを継承。2代目のシャルルは、シャンベルタン・クロ・ド・ベーズやリュショット・シャンベルタン・クロ・デ・リュショットを新たに取得することに成功し、1959年当時には6haだった所有畑を14haまで拡大。

 

2016年、シャルルは逝去しましたが、これまでどおりブドウ栽培やワイン醸造については息子のエリックが指揮を執り、2012年には、ディジョンのブルゴーニュ大学で栽培学を修めたエリックの娘、シリエルもドメーヌ入りしました。

 

現在15haを超えるほどのブドウ畑を所有していますが、そのうち村名は3ha、プルミエクリュは4ha、グランクリュは8haを超える規模となりルソーに勝るライバルはいないほどです。

 

アルマン・ルソーにとってワイン造りとは、「こちらがアペラシオンの特徴を表現するものではなく、土壌の方から語りかけてくるものである」といいます。その言葉を体現するかのように、土壌本来の力に任せるため肥料を使用せず、リュット・レゾネに切り替え農薬もボルドー液や硫黄など昔から伝わるものを使用します。

また、エリック・ルソーはブドウの過熟を嫌い、ジュヴレ・シャンベルタンでもかなり早い時期に収穫を始めることで知られています。これこそ、ルソーのワインに共通して感じられる優雅さの鍵であり、各クリマの微妙な違いがワインに反映される秘訣なのです。

 

収量は毎年行なう摘芽と摘房で25~35hl/kaに抑えます。新樽率は35%から、100%新樽のシャンベルタン、クロ・ド・ベーズ、クロ・サン・ジャックまで、格付にとらわれずワインの特徴によって使い分けています。

アルマン・ルソー

所有区画

アルマン・ルソー
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Grand cru

Chambertin

シャンベルタン グラン クリュ

最も入手困難なアルマン・ルソーの最高峰!
ルソーのシャンベルタンは4区画に分かれ、最南部に一番大きな区画があります。コンブ・グリザールから吹き下ろす冷たい風の影響で、クロ・ド・ベーズよりタイトで締まりがあり、厳格なスタイルに仕上がります。

ダークチェリー、ブラックベリー、甘草。新樽100%ですが、そう感じられないほどにナチュラルにさまざまな要素が詰まった高貴なワインです。

アルマンルソー
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Grand cru

Chambertin Clos de Beze

シャンベルタン クロ ド ベーズ グラン クリュ

クロ・ド・ベーズにも大小2区画を所有し、大きな区画はシャンベルタン寄りの南側。色調はしっかりとしており、ダークチェリーやブラックベリーの果実香に甘草のタッチ。凝縮感が適度にあり、これだけのエレガンスを表現できるところがルソーの真骨頂です。

シャンベルタンと全く同じ造りをしますが、クロ・ド・ベーズの方がやや早く飲み頃を迎えます。

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Gevrey-Chambertin 1er Cru

Clos Saint-Jacques

ジュヴレ シャンベルタン プルミエ クリュ クロ サン ジャック

ルソーではグランクリュと全く同じ扱いの一級畑です。ルソーのクロ・サン・ジャックは最も南側にあり、コンブ(小さな谷)の影響を受けやすい区画。クロ・サン・ジャックが他の1級畑と違うのは、斜面の上部から下部まで広がる大きな区画で、ルソーは斜面上部から下部まで1列に畑を所有しています。また畑の樹齢が非常に高く、収穫量が自然に落ちます。フレッシュなラズベリーやブルーベリーのようなニュアンス。凝縮感があり、果実味は豊か。緻密なタンニンが骨格をつくります。

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Ruchottes-Chambertin Grand Cru

Clos des Ruchottes (Monopole)

リュショット シャンベルタン グラン クリュ クロ デ リュショット (モノポール)

1977年より加わったモノポール。リュショット・シャンベルタンの上部北半分に相当します。表土は薄く、母岩が露出するほどですが、石垣のおかげでマジ・シャンベルタンより温かな区画です。高度の高さもあり、決してパワフルではなく、色調も濃くはならないですが、果実味豊かでタンニンが丸いのが特徴です。アフターには白胡椒を思わせるスパイシーさとミネラルが続きます。

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Grand cru

Clos de la Roche

クロ ド ラ ロシュ グラン クリュ

ルソーが唯一ジュヴレ・シャンベルタンの外にもつクリマがクロ・ド・ラ・ロッシュです。

レ・フルミエとクロ・ド・ラ・ロッシュの2区画からなります。果実のアロマにミネラル香が感じられ、タンニンのキメは細かく優雅。アフターにもミネラル感が強く残る力強い味わいです。

アルマンルソー
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Grand cru

Mazy-Chambertin

マジ シャンベルタン グラン クリュ

ルソーがマジ・シャンベルタンに所有する区画はマジ・バの最北部です。マジ・オーに比べて土壌が深く、コンブ・ド・ラヴォーの扇状地の影響で小石が多いのが特徴です。「堅牢」という言葉がぴったりな力強さをもつ特級畑で、カシスやブラックベリーなど黒い果実のアロマが感じられます。マジ・シャンベルタンの豊富なタンニンもルソーの手にかかる柔らかく調和の取れたものとなります。

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Grand cru

Charmes-Chambertin

シャルム シャンベルタン グラン クリュ

ルソーのシャルム・シャンベルタンは、2/3がマゾワイエール、1/3がシャルムのアッサンブラージュで造られます。マゾワイエールはコンブ・グリザールからの崩積土となっており、石ころがごろごろ転がる区画です。

豊かな果実味に角の丸められた柔らかなタンニン。ルソーの特級の中で一番早くに飲み頃を迎えます。

アルマンルソー
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Gevrey-Chambertin 1er Cru

Les Cazetiers

ジュヴレ シャンベルタン プルミエ クリュ レ カズティエ

クロ・サン・ジャックの北側に隣接する1級畑がカズティエです。急斜面の水捌けの良い石の多い粘土質から、力強く長熟するワインが生まれるため、ジュヴレイ・シャンベルタンの北斜面の中でも特に定評のある1級畑です。

ラズベリーにブラックベリーなど黒い果実のニュアンス。キメ細かなタンニンがしっかりとしたストラクチャーを構成し、パワフルな味わいに仕上がります。

アルマンルソー
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Gevrey-Chambertin 1er Cru

Lavaux St Jacques

ジュヴレ シャンベルタン プルミエ クリュ ラヴォー・サン・ジャック

谷の入り口に位置する一級畑。谷間を流れる冷たい風の影響を受け、ジュヴレ・シャンベルタンの中でもやや冷涼な畑です。ストラクチャーがしっかりとして、緻密さとエレガントさを兼ね備えた引き締まったスタイルのワインが生まれます。

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村名

Gevrey-Chambertin

ジュヴレ シャンベルタン

村落南部、74号線の東西に点在する9つの区画からなる村名ジュヴレ・シャンベルタン。

輝きのあるルビー色。ラズベリーやチェリーなど赤い果実のチャーミングなアロマ。果実味にピュアな酸味がのり、瑞々しい味わいです。

アルマン・ルソーの底力を感じさせる偉大な村名ワインです。

アルマンルソー
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村名

Gevrey-Chambertin Clos du Chateau (Monopole)

ジュヴレ シャンベルタン クロ デュ シャトー (モノポール)

キュヴェ・クロ・デュ・シャトーは、マカオのカジノ経営者に買収され、大変な話題となったシャトー・ド・ジュヴレ・シャンベルタンの区画から造られたキュヴェです。村の集落にある中世の城塞であるこの場所は、元々マッソン家が所有していましたが、購入した中国人オーナーがルソーの顧客だったこともあり、畑の管理をエリック・ルソーに託し、このワインが誕生しました。

わずか1.3haほどの畑ですが、偉大なドメーヌの申し分のない実力を十分に堪能することができます。

 

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