生産者情報　Vol.4

日本のRMシャンパーニュのパイニアが厳選した、次世代のシャンパーニュ

シャンパーニュに357ある村の中でも、最高峰とされる特級、あるいは特級に比肩する1級格付け各村のトップクラスのRM生産者を、いち早く日本に輸入してきた、「株式会社ヴァンパッシオン」。

代表取締役・川上大介氏に、次世代に注目したい厳選シャンパーニュをお伺いしました！

 

シャンパーニュが高騰を続ける今だからこそ知っておきたい、高品質でお求めやすい価格帯のシャンパーニュ生産者5名をご紹介します。

 

「ル・テロワール・マルヌ」と「ル・テロワール・セーヌ」

シャンパーニュ北部、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ内陸部の谷間が大きく開けた特別な地形とピュアなチョーク土壌をもつ「モンティニー・ス・シャティヨン」村の畑。

そして、一般的に日照豊かで肥沃な土壌を持つ南部にあって、優れたミネラルと酸を与えるセーヌ川上流に点在する特異なテロワールを擁する村の一部の畑。

 

全てがいわゆる80％クリュの村（特級の80％の価格でブドウが販売される村）ですが、そこには例外的なテロワールがあり、その卓越した個性を表現しようとする情熱的な造り手が存在しました。

＜知られざる至高のテロワール＞から生まれる「本物」のシャンパーニュをお試しください。

「ル・テロワール・マルヌ」～マルヌ川の影響を受けるエリア～

ヴァレ・ド・ラ・マルヌの東側には、特級アイ村や1級ディジー村、キュミエール村など、優れたテロワールを持つ特別なエリアがあり、「グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ」（＝偉大なヴァレ・ド・ラ・マルヌの意）と呼ばれています。谷が大きく開けて、日当たりが良く、霜も降りにくい地形のため、日照や湿度によるマイルドな気温など川の恩恵のみを受けられるためです。

 

「グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ」を除いた、内陸部（西側）のヴァレ・ド・ラ・マルヌはV字谷となっているためテロワールが劣りますが、例外的に内陸部にもごく一部に偉大なテロワールを持つ村が存在します。

その一つが「モンティニー・ス・シャティヨン村」。対岸の丘からの距離があり、アイ村同様に豊かな日照を浴びるとともに、谷が開けているので、霜が降りにくいのが特徴です。

 

DOMAINE CHARLIER PÈRE ET FILS

 ~Montigny-sous-Châtillon~

ドメーヌ・シャルリエ・ペール・エ・フィス

 

 

「モンティニー・ス・シャティヨン村」のトップRM生産者が「シャルリエ」です。シャルリエと言えば、樽醗酵＆樽熟成、長めのシュール・リーで造る本格派シャンパーニュが有名な造り手です。

 

樽醗酵＆樽熟成によるシャンパーニュ造りは一部の超トップ・メゾンだけが成し得る技。
トップ・メゾン同様の造りをシャルリエ家が成し得るのは、「モンティニー・ス・シャティヨン村」がいかに偉大なテロワールか、そして、シャルリエ家がいかに優れた栽培を行い樽にも耐えうる上質なブドウを育てているかを証明しています。
 

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ル・テロワール・セーヌ ～母なる美しきセーヌの恩恵を受けるエリア～

セーヌ川流域にある南部エリアは、豊富な日照量と粘土質の多い肥沃なキンメリジャン土壌をもちます。そのため、ブドウは完熟しつつ比較的多くの生産量が見込めるため、親しみやすい味わいと価格が魅力となります。

しかしながら、このテロワールのため酸やミネラルに欠けた、ぼってりとしたシャンパーニュになってしまう傾向があります。

強すぎる日照を抑え、肥沃すぎる土壌を克服し、地中深く伸ばした根からミネラル分を吸い上げる上質なブドウを育てることで、豊かな果実味に加え、酸とミネラル、雄大なストラクチャーと長い余韻を併せ持つ究極のシャンパーニュが実現するのです。

DOMAINE MARIE DEMETS

 ~Gyé-sur-Seine~

ドメーヌ・マリー・ドゥメ

モエ・エ・シャンドン社も美しいセラーを構える、オーブ県コート・デ・バールのジイエ・シュール・セーヌ地区。ドメーヌの歴史は、1950年、母方の祖父であるアンドレ・ブレマン氏がブドウ栽培の農家を始めたことに遡ります。1972年、娘マリーの婿、アンドレ氏が継ぎ、ドメーヌ・マリー・ドゥメを興しました。

 

現在の当主は、息子のピエール。ブルゴーニュ、ジュラ、ニュージーランド、南仏等で修業し、2017年に実家に戻りました。ピエールは、南仏フォジェールのドメーヌでビオを学び、実家に戻ると、化学肥料や薬品の使用を一気に40％も削減、ボルドー液（硫酸銅）の使用を廃止する等、より環境に優しい自然な栽培を始めました。

 

そのことで畑の状態が良くなり、ピュアでクリーンな果実味に、溌剌とした酸、礫の多い土壌を反映した
ミネラリーな味わいに進化していきました。

 

日本ではまだ無名ですがのドメーヌですが、味と価格にうるさい英国人がいち早く着目しました。
中でも、ウインザー卿、ポール・マッカートニーといった、英国のVIPの御用達シャンパーニュとなっています。

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DOMAINE ROYER PÈRE ET FILS

 ~Bar-sur-Seine~

ドメーヌ・ロワイエ・ペール・エ・フィス

印象派の巨匠、ルノワールが名画を残した、フランスの美しい田園風景が広がるバール・シュール・セーヌ地区のエッソワ村とランドルヴィーユ村。そこに本拠地をもつのが南シャンパーニュを代表するRM生産者、ロワイエです。

 

1960年創業。現在３代目のジャン・フィリップとフランクがワイン造りを行っています。

丘陵に広がる斜面の畑を中心に、リュットレゾネによる自然な栽培を実施。ピュアな果実味と繊細で緻密な酸を併せ持つエレガントなシャンパーニュを生み出し、『デキャンター』『ギィド・アシェット』誌や国際コンクールで数々の高い評価を得ています。

 

ピノ・ノワールの個性際立つリッチでふくよかな果実味を、柔らかくピュアに表現した上質なシャンパーニュです。

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DOMAINE FUMEY&MARIE TASSIN

 ~Celles-sur-Ource~

ドメーヌ・フュメイ＆マリー・タッサン

オーブ県コート・デ・バールの中で最もRM生産者の多い村、セル・シュール・ウルス村。
その村で最初に誕生したRM生産者ががタッサンです。

1990年代、孫娘のマリーがドメーヌを継承。シャンパーニュ地区で早くから環境保全を考慮した自然な栽培に取り組み、この土地の伝統的品種も復活させました。

 

樹齢60年超の「ピノ・ブラン・ヴレ(Pinot Blanc Vrai)」の古木から上質なシャンパーニュを産み出し、ピノ・ブランの名手として地元メディアでも注目されてきました。腐敗しやすく、糖度と酸度のバランスを
保つのが難しい品種のため、現在栽培しているドメーヌは数軒のみとなっています。

 

2015年から除草剤、除虫剤を一切廃止。化学肥料やボルドー液（硫酸銅）を使用する代わりに、「ティザン」（ハーブを煎じた液体）を畑に撒いて代用する等、シャンパーニュ全体でも有機栽培認証の畑はまだ２％程度ですが、2025年迄に完全なBIO栽培ができるよう取り組んでいます。

 

 

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DOMAINE MOREL PÈRE ET FILS

 ~Les Riceys~

ドメーヌ・モレル・ペール・エ・フィス

ドメーヌの歴史は古く、1850年には「Pinot des Riceys」（ピノ・デ・リセイ）というワインを造っていました。
1933年にはアルベ－ル・モレル氏のロゼワインがエペルネのコンクールで金賞を受賞する等、栄光のレ・リセイにふさわしい最高品質のワインを造り出してきた名家で、当主のパスカル・モレル氏は「ロゼ・ド・リセイ会長」を務めています。

シャンパーニュ造りを始めたのは1987年から。2000年から化学薬品の使用を減らし、有機栽培に転換。除草剤、除虫剤の使用を一切止め、「HVE/高基準環境価値（Haute Valeur Environnementale）の認証を取得。

 

粘土の多い石灰岩土壌と豊かな日照から、熟した厚みのある重めの赤ワインが一般的なレ・リセイ村の特徴ですが、モレル家の畑は、標高300mの高地に広がる斜面の畑ばかりのため、涼しげで綺麗な酸、余韻のミネラルが印象的です
王様が愛した特級アイ村を想わせる気品を呈したワインに仕上がります。