生産者情報 Vol.2

Producer Vol.2

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ドメーヌ・アルロー

父から息子へ受け継ぐストーリー

伝統を継承し、伝統を超えてゆく瞬間…

息子は時代の寵児となり

ブルゴーニュに新たな伝説として

語り継がれるドメーヌへ…

「ドメーヌ・アルロー」

 

創業1942年。第二次世界大戦中、ローヌ地方出身のジョセフ・アルローが、ブルゴーニュ出身のルネ・アミオと結婚し、ルネの両親が所有していた畑を受け継ぎ、1949年にドメーヌを興したことが始まりです。

1966年にニュイ・サン・ジョルジュにあった、元々は塩の倉庫であった14世紀の建物を買い取り、ワインセラーとしました。(現在、ラベルにそのセラー内部の絵が描かれています。)

1982年、息子のエルヴェ・アルローがドメーヌを継承し、徐々に良い畑のみを買い足し、昨今の確固たる基盤を築いています。
 

ドメーヌが頭角を現したのは、1997年にワイン造りを一緒に行うようになった、3代目となるシプリアン・アルローに運営の全権が移ってから。派手さはないものの、潔癖なほどに当たり前の作業の積み重ねが、新たなる伝説となるドメーヌの誕生を予感させるまでになりました。

とりわけ栽培方法における大改革を行い、1998年には、リュット・レゾネでの管理へ移行。2003年には、ドメーヌ・クロード・デュガやロベール・アルヌーで修行し戻ってきた弟のロマンが、さらに2004年には、馬の調教訓練士であり、馬による耕作の研修を経た妹のベルティーユも加わり、ビオディナミへと移行していきました。
 

同時に、ドメーヌは拡張を続け、2004年に15ヘha、20種類のアペラシオンを所有。その中には、クロ・ド・ラ・ロッシュや、クロ・サン・ドニ、シャルム・シャンベルタン、ボンヌ・マール等、コート・ド・ニュイを代表するグラン・クリュの名畑も含みます。

1976年生まれのシプリアンは、いまや同じモレ・サン・ドニ村のポンソ家やデュジャック家、リニエ家、グロフィエ家といった名立たる造り手に勝るとも劣らない評価を得るに至るまで、ワインの品質を引き上げました。
 

シプリアンは、「ワインを造ることはハーモニーの探究」と言う。「ワインとは、酸味、アルコール分、タンニン分、ボリュームの中でバランスを保たなければいけない。自然との共有であり、品質の高いブドウを得られるよう常に努め、願わなければならない。」とも言う。
 

彼のワイン造りに対する思いは、「色合い以上に重要なのはフィネス、味わい、そしてバランス。理想的なワインのハーモニーの中で、色合いの占めるバランスは意外と小さい。醸造方法や仕事の結果がワインの味に表れ、それぞれの人間性が出る。凝縮した良いブドウからワインは出来るが、そのためには、携わる人間の細心の注意も必要である」と、悟りの境地を見せています。

 

1999年、除草剤の使用を中止

2004年、殺虫剤、化学肥料の使用を中止し

全15ヘクタールでオーガニック栽培を開始

2009年には、ビオディナミへと転換

1998年よりリュット・レゾネへ、2004年には有機栽培の管理に移行。

化学肥料はブドウの持つ活力を低下させるという考えから使用せず、コンポストと呼ばれる有機肥料を3年に1度の割合で散布しています。また、害虫の繁殖を抑えるホルモン・カプセルを始めとして、殺虫剤、防虫剤、除草剤は環境破壊に繋がるのと真のテロワールを表現できない理由から使用していません。

現在では馬2頭(ヌガーとオカピ)による耕作を実施しています。

馬を自分のドメーヌで飼っているのは、DRCはじめブルゴーニュでも3~4軒しかなく、他のドメーヌの耕作もドメーヌ・アルローが請け負い、行っています。昔ながらの方法として、馬による耕作を始めたばかりの頃は、周囲から好奇の目で見られていましたが、今では第一人者として、その功績が認められています。
 

収量に関しても思慮深く、基本的な収量制限は春の芽掻きの時点で完了させたい主義で、グリーン・ハーベストは基本的には行いません。

 

若くしなやかな感性で

ハーモニー「調和」という

バランスの妙が生み出す極上のワイン
 

一次発酵は温度調節のできるコンクリートタンクを用い、ステンレスタンクは瓶詰時のアッサンブラージュ時のみ使用する。というのも、ステンレスタンクは便利な一面とは別に、外気の影響を受けやすいため、常にコントロールすることで果汁に対して負荷をかけてしまうからです。一方、コンクリートタンクは温度変化がゆっくりなことと、いざという時のコントロール機能も有しているため重用しています。

低温マセラシオンに関しては、16度以下の緩やかなものを実施。これは、30年ほど前は今ほど温暖化していない醸造時(10月始め)のブルゴーニュと同じ環境にしているのです。ピジャージュでなくルモンタージュを行っているのも、余計な酸化によるSO2の使用を最小限にするためです。

熟成は、アペラシオンやヴィンテージにより、適宜新樽比率(0~100%)や熟成期間(14~18ヶ月)を調整。熟成に使う樽材にもこだわり、トノリエ(樽屋)に樽材・焼き加減・焼き時間・乾燥時間(特に1年長い)など特注しています。コルクも液面に接する部分を鏡面仕上げにしたものを使用。

瓶詰は、アッサンブラージュ後、1カ月休ませてから、15-16度の温度にして行います。

 

 

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